光電センサーの接続方法から三脚への取り付けまで、主な使用方法を紹介します。
コードの接続方法
オムロン社製の光電センサー【 E3JK-RN12 】からは茶・青・黒の3本のコードが伸びています。
各コードの接続先はこのようになります。
NPN型センサーの接続例
DIYで作る光電管タイム計測器ではNPN型の光電センサーを使用しています。NPN型では、黒色コードのコードを動かしたい部品のマイナスに接続します。
センサーが反応すると、黒のコードに電流が流れ、動かしたい部品に電流が流れます。
PNP型センサーの接続例
PNP型のセンサーを利用した場合は、動かしたい部品への電流の流れ道がNPN型とは逆になります。どちらのタイプでも機能に違いはありませんが、今回の制作ではNPN型のセンサーを使用しています。
光電センサーの機能
表示灯
センサーには緑色と橙色の2つのLED表示灯があり、いずれもセンサーの状態を表しています。
安定表示灯(緑)
オムロンHP 「光電センサの緑色と橙色の表示灯の意味を教えてください。」
設置後の環境変化(温度、電圧、ほこりなど)に対する余裕度を自己診断し表示灯で示します。(余裕度が十分であれば点灯します。)
動作表示灯(橙)
出力の状態を示します。(機種によっては入光表示灯のタイプもあります。)
緑色の安定表示灯が点灯していればセンサーは問題なく動作します。また、センサーが物体を検出すると橙色の動作表示灯が点灯します。
ボリューム
表示灯と同じくセンサーには二つのボリュームがあります。
感度調整ボリューム
センサーの検出感度を調整します。
回帰反射形(リフレクタ反射形)
受光器の受光量、または、投光器の投光量を調整して検出距離を設定します。
オムロンHP 「光電センサの感度調整ボリウムは何を調整しているのですか?」
プラスにするほど検出距離が伸びます。ここでは最大にしていますが、使用する際の検出距離に応じて設定してください。設定の詳細は以下を参照してください。
メーカーのデータシートでは、M.R.S機能付きの回帰反射形の検出距離は6mとなっています。しかし、感度調整ボリュームを最大にしておくと、陸上競技場のトラックの1レーンから8レーンまでの距離でもセンサーは反応します。1レーンが1m22(旧式のトラックでは1m25)ということを考えると、9m以上の距離での検出が可能です。
動作モード
「L・D」はセンサー検出方法を設定します。
Light On…検出物体がある状態ではセンサーが反応せず、検出物体が無くなるとセンサーが反応します。使用例:スタート時に体でセンサーからの光を遮っておく。動き出すとセンサーが反応。
Dark On…物体が光を遮った時にセンサーが反応します。使用例:スタート、ゴールとして使用。
光電センサーの取り付け
DIYで作る光電管タイム計測器では、光電センサーを三脚に取り付ける必要があります。そのため、オムロンから販売されている取付金具を使用します。
取付金具を利用することで、三脚の雲台にも取り付けることができますが、手間がかかります。そこで、今回は画像のようなスマートフォンホルダーを利用します。これは100均で購入できます。
三脚にスマートフォンホルダーを取り付け、そこに金具を取り付けた光電センサーをセットします。トレーニングでの使用においては、この取り付け方法で充分使用できます。なお、センサー単体では高さが足らずホルダーに固定できないため、ここでは取付金具を使用しています。
反射板
光電センサーから照射される光を反射する反射板です。代替品をいろいろ試してみましたが、安定性に不安があるため、ここではオムロンで販売されている反射板を使用します。
こちらの反射板もスマートフォンホルダーに取り付けることができます。こちらは取付金具が無くてもホルダーに固定できます。